全力でバックレてもいいじゃない
ブラック企業。
響きがもう悪の秘密結社になっちゃってる。
私の中ではブラックゴーストとかネオブラックゴーストと同等。
サイボーグ009です。大好きでした。
プログラマーとして就職した会社は、勤務時間を言うとブラック企業の括りだったと思う。
納期近くなると残業150時間とか当たり前。
何が困るかっていうと、家が荒れることだった。
一人暮らしだったんですけどねー。
まず、時間的に洗濯機が回せない。掃除する時間がない。やっとの思いでゴミを出す。
真面目な人間だったら、鬱病になったりするんだろう。
私は残念ながら真面目じゃない。わりと結構なクズ。
なので、あまりにも煮詰まると平気でバックレた。
と言っても、半日くらいのレベルだけどね。
そこで、がっしり睡眠補充して、電話とかじゃんじゃん鳴ってるんだろうけど、もうモジュラー引っこ抜いちゃってて、寝る。
本能が要求するまでガッツリ寝て起きたら、いい感じ!と思えるまで掃除して洗濯してリフレッシュして出社した。
さーせん、起きられませんでしたー。
ほんとね、よく怒られたよ。でも首にならなかった。人手がなかったんで。
私も敵(会社)の足元を見て仕事してたと思う。
だって、あんたら、家のこと嫁さんが全部やってくれんでしょ?
家帰って風呂入って寝るだけとか出来るんでしょ?
他の社員も実家暮らしだもん、そこまで悲惨じゃないよね?
でも、私そーじゃないからー。
最低限の人間的な暮らしも出来ないとか困るんで!
すごいクズっぷりに誰も何も言わなかった。
扱い切れない社員だったと思います。ごめんなさい。でもまったく反省はしていない。
他の女子社員は私よりももっと早くに辞めていった。
辞めるのは正解。死ぬより簡単。
私はほんの少しだけ生活のコツとか仕事のコツを覚えてバックれが少なくなった。
人を雇っても3日で失踪とかよくある話だったし、言いたくないけど亡くなった方もいる。
不謹慎だけど、納期前に「今すぐ大地震こないかなー」「今日、隕石が落ちてこないかなー」と思ってた日々もある。
今にして思えば、私は私の一番のリフレッシュ方法を知ってたんだと思う。
寝ることと掃除。
そして、納期に無事仕事が終わると、会社は有給代休纏めて長期休暇をくれた。
(そういう意味ではブラックではなかった。残業代も概ね出たし)
長期休暇の間に精一杯の大掃除をし、食べたいものを料理し、やりたかったゲームをやり、好きな本を読み、観たかった映画を見て、2,3日の旅に出てリフレッシュした。
その間は本当に幸せだった。
子供が生まれて、派遣の仕事に行ってから、何があろうとも23時に帰れる天国のような環境で、ようやく自分の居た環境の異常さに気づいた。
自分が居た会社は無泊3日とかの世界だったから。
社長が家に帰らないで発酵してるときもあったから。
帰れないよね、そんな環境。帰ることが悪いって思っちゃう。
本当は悪くもなんともないのにさ。
だから、バックレるのは悪くない。
進退は心身ともに正常に戻してから決めればいい。
バックレが早いほど、社会復帰は容易になると思ってる。
最近の若いもんは甘え過ぎてる、わしが若い頃は…
とブラック企業自慢するじじいと話すことがあったので書きました。
ちなみに、じじいには「そうですねぇ」と話を合わせておきました。
ああいう人と論争するのは精神削られるもん。