迷惑メールが増えました
「最近迷惑メール増えたんすよねー…」
スマホ画面を凝視しながら、たけがいう。
「ああー、増えた増えた。」
かずも同意していう。
そりゃあんたらがそこいらでメールアドレスばらまいてるからじゃないの。
「記憶がない。」
どうせ、無料であれが貰える、とかこれだけで現金が貰える、とか甘い言葉に引っかかったんじゃないの?
「えーあれも関係あるのかなー。」
「ああ、魔石が無料で貰える裏ワザ!」
漏れ無く食いついてるな、あんたら。
「ああいうのも関係あるの?」
まあ、どこの誰にメールアドレス売られるか解かんないからねー。
「エロも出会いも金儲けもまんべんなく来てる気がする。」
人間の欲望と密接な部分だから、そこ。
来るの嫌だったらメールアドレス変更して無闇矢鱈にあちこちでメールアドレス登録しないことだね。
「えーめんどくさいなー。」
どうせだったら痛いのにすればいいよ。「yumiko_love_forever」とかさ。
「うっは、死ねる」
「友達に教えられないじゃん!」
ちゃんとしたメールだったら、どこかに配信停止はこちらからみたいのがあるからそこタップすればいいよ。
ただ、悪質な出合い系だったら配信停止押しただけでメールが増えたり、会員になってたりするけども。
「怖くて押せないじゃん」
情弱め。
「でも出合い系で女装って来る奴ってつい見てしまったり…。」
「あるある。そういう気分のとき。」
なんだよ、そういう気分て。
「蜜柑ちゃんには解らないかなー、この気持ち。」
解ってたまるか。
「男同士、解り合えるはずなのに。」
誰が男だ。
と、上記のような会話があったから、「なんでyumiko_love_foreverが友達に教えられないわけ?」と言ってやってみてくれない?
その日、ゆみこちゃんちで言ってみた。
宣告の通り、私はゆみこちゃんちでゆみこちゃんとゆみこパパにパソコンの基礎を教えている。
そしてちゃっかり晩ご飯なんかいただいたりしている。
「まかせといて」
ゆみこちゃんはそう言った。しかしちょっと顔を顰めて
「でもそのメアド嫌だなぁ、実際…。」
とも言った。
うん、私も嫌だよ。気持ち悪いべ。